オフショア借入とは
オフショアという言葉は、経済業界でよく利用される言葉で、「遠く離れた場所」と言う意味を持っています。一般的には、製造業でかかる人件費を少しでも安くするために、日本国内の工場ではなく海外の工場で製品を製造したり、資本の節税対策として海外の銀行口座に預貯金をしたりする場合によく使われる言葉ですが、借り入れの際にもオフショア借入というものがあります。つまり、海外の銀行など日本国外金融機関を対象に借り入れをする方法です。
オフショア借入では、日本国内銀行に適用される銀行法や、消費者金融に適用される貸金業法などが一切適用されないというメリットがあります。例えば日本国内の金融機関から借り入れをする場合には、50万円を超える借入契約額だと収入証明書類を提出しなければいけなかったり、消費者金融からの借入では総量規制の対象となるので、収入の3分の1を超える借り入れができなかったりします。さらに大手消費者金融では、複数社からの借り入れをしている債務者への融資はとても慎重になっているため、すでに複数社から借りている場合には、それだけで審査に通らないことも少なくありません。海外にある金融機関から融資を受けることによって、こうしたルールが適用されなくなるので、場合によっては必要な資金調達ができて、お得に借りられるということにもつながります。
ただし、オフショア借入を利用する場合には、いくつか注意しなければいけない点もあります。それは国外の金融機関でどのような融資商品がラインナップされているのかを調べる際に、情報量がとても少ないため、なかなか自分にピッタリの借り入れ商品を見つけづらいという点です。今すぐにお金が必要だという場合には、間に合わないことが多いので、いろいろなルールが適用されても国内の金融機関を利用したほうが便利な場合は多いでしょう。また、海外の金融機関から借りる場合には、それなりの収入を証明しなければいけなかったり、預貯金口座を持っていることが条件だったりするので、借りたいからといって誰でも貸してくれるわけではありません。
一般庶民にとっては、あまり縁がないオフショア借入ですが、多くの資産を抱える人や企業なら、国内銀行や消費者機関から借りるよりも海外金融機関と取引したほうが、お得になる点もたくさんあるのかもしれません。選択肢の一つとして、ケースバイケースで自分にピッタリの借入方法を探すことが大切です。
オフショア
オフショアとは「海外の」や「沖の」といった意味の単語です。つまりオフショア借り入れとは外国借り入れという意味で、海外の金融機関から資金を借りることです。その際、海外金融機関の口座を持っていないと借りられない場合もあります。
オフショア口座
外国の銀行に持つ講座をオフショア口座と呼ぶことがあります。外国の銀行なので口座に預けるお金は当然その国の通貨、つまりアメリカドルやインドネシアのルピアのような外貨建てとなります。オフショア口座は外貨預金口座と同じように外貨でお金を預けますが、外貨預金と違い、かかる源泉徴収に違いがあります。それは外貨預金は日本国内取引で預けるため掛かる税率などは日本の税制に従います。一方オフショア口座は日本国外取引なのでかかる税制もその国のものになります。そのため同じ外貨建て口座でも違いが出るのです。